2011.12.24久米島町長への活動報告

久米島応援プロジェクトは、久米島町と環境保全に関する協定書を締結し、貴重な自然を有する久米島の保全活動に連携して取り組んでいます。今回、平良町長にお会いし半期の活動状況について報告しました。
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久米島ではこれからキビの刈り取り期を迎えます。久米島応援プロジェクトでは、来年の夏植えまでの裸地化した農地から発生する赤土流出に重点的に対処したいと考えているとの意見に対し、町長からは、緑肥(マメ科植物やヒマワリの種を刈り取り後の農地に撒く)の補助があるが農家からなかなか申し入れがない。役場から農家へのよびかけの案内チラシの内容が分かりづらく改善したい、とのご意見。さらに来年度も赤土対策には今年と同じ予算は確保し、さらにもう少し拡張したい、というコメントを述べられました。

また、久米島町では、緑肥の代わりに輪作で、特産品としてのイモを栽培し、2年おきにキビと植え替えするなども検討されているそうです。沖縄県全体で、イモの移動ができない原因となっている害虫のイモゾウムシが、近く久米島で根絶されれば、全国出荷もかなうため是非取り組みを進めていくなど、役場としても様々な土壌流出対策を検討されています。
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久米島応援プロジェクトは、来年9月末でプロジェクト活動期間の3年を終えます。町長からは、このような取組みは10〜20年スパンでやっていかなければならず、過去に役場が赤土対策協議会をすすめていたが、なかなか具体的な効果を生み出すことができなかった、事もあるそうです。久米島での地域が連携した環境保全活動の実現、を目指し将来的にこのモデルが他の島々での活動の一助となるよう、この応援活動をすすめてきたいと思います。
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2011.12.2211月4日 第12回日本サンゴ礁学会 自由集会開催

日本サンゴ礁学会が11月4日より、那覇で開催されました。2.JPG
久米島応援プロジェクトは、「あなたの研究が役に立ちます!地域と協働する研究実践事例」と銘打ち、学会での自由集会を企画開催しました。これは、地域の自然保護活動において「研究者の不足や、専門知識や技術の必要性」が感じられる場面が少なからずあり、我々、久米島応援プロジェクトでは、サンゴのみならず、多くの多種分野の研究者・専門家がプロジェクトメンバーとして結集しているケースとして、、学際発表の場において事例を紹介し、協力者の輪を広めるべきとの理由からです。

今回は、まず久米島応援プロジェクトや参加するメンバーの各研究者の取り組
みを紹介。またその技術や知識が現場の地域団体などに伝達・継承され継続的に活用されつつあるなかで、科学的な裏づけのある保全が継続的に行われる事例を報告させて頂きました。
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会場からは、活動対象地域としての久米島の選定経緯や、科学的分析による対策圃場の抽出と効果モニタリング手法等に質問や関心をお寄せ頂きました。

今後この「専門家集団による外部から地域への働きかけ」プロジェクトモデルを、他の地域へ展開を図るとともに、研究者等が公的な位
置づけで地域の保全活動に加わることができるよう、施策提言にも取り組んでいく予定です。

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権田雅之(WWFジャパン)
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2011.12.14儀間公民館での環境学習発表会

12月13日(火)14時〜儀間公民館で久米島小学校5年生の環境学習発表会を開催しました。

11日も久米島小学校5年生のみなさんが産業祭りの応援プロジェクトブースで発表をしてくれましたが、今回が本番。お世話になった地域の方々にこの1年取りくんだ環境学習の成果を今と昔の2枚の儀間川の地図にまとめ、お披露目をしました。

その地図がこちら
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昔の田んぼが土地改良で区画されサトウキビ畑に変わったこと
今のサトウキビ畑は、生育に応じて緑一面のところと赤土がむきだしになっている場所があること
昔の方が川の水の量が豊富で川の色もきれいだったこと
小学校前の砂浜がいまは埋立地になっていること
道路は土からコンクリートに変わったこと
昔はたくさんの生きものがいたこと、今はブルーギルなどの外来種が入ってきていること
昔はサーターヤー(いまの製糖工場)の水車があったこと
昔はシイの美で味噌を作ったりフーチバー(よもぎ)やサクナ(ボタンボウフウ)などの薬草や島にんじんなどの自然の野菜を採っていたこと
昔は川で飛び込みして遊んだり、サバニにのって畑仕事にいったりして人と自然の関わりが深かったこと
昔から継承され、今も残っている伝統行事

などが詳細に再現されいて、いまと昔の儀間川と人との関わりがよくわかる本当に素晴らしい地図が完成しました!

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今回の発表では、この地図を見せながら、老人会サロンのインタビューの寸劇も交えて学んだことを紹介。演技派の2名がおじいとおばあを演じたのですが、これがとってもリアルで大爆笑。

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発表会には儀間老人会の方々を中心に25名の方が来て下さり、「これまでこんな発表は誰もしたことがなかった。素晴らしい。みなさん本当によくがんばりました。」「これはぜひとも続けてほしい。」とお言葉をいただきました。楽しそうに、真剣に自分の作文・意見を発表していて、本当に素晴らしい発表でした。

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子どもたちの発表の後は、プロジェクトメンバーの沖縄衛生環境研究所の仲宗根一哉さんから、「久米島の川や海は誰のもの?」というテーマで、これまでの学習のまとめにあたる講演をしていただきました。調査している儀間川や河口の海の生きもの、赤土調査結果を、たくさんの写真を使って紹介、子どもたちから「サンゴが赤土を粘液ではがすというお話があったけど、粘液は海をよごさないのですか?」とするどい質問に仲宗根さんも良い質問ですねとびっくりしていて、子どもたちの自然への関心が高まっていることを感じました。

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今回、発表の台本を作成する中で、子どもたちに「この授業で一番自分が思ったことは何?」と問いかけそれを自分の言葉として作ることが本当に大変でしたが、そうした問いかけの中で、「ベチバーのことを後輩にも伝えたい」「板を置いて植物を植えてベチバーを植えて3段階の対策をして下水の対策もする」といった具体的な提案が出てきました。次はこの提案を、行動に移すことができれば素晴らしいと思います。産業祭りと今回の2回の発表のみんなのがんばりを、次に繋げていけるようにしたいと強く思いました。

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(国立環境研究所 浪崎直子・沖縄衛生環境研究所 仲宗根一哉)
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2011.12.12久米島産業祭りでブース出展

12月11日(日)に久米島で開催された「第10回久米島産業祭り」で、久米島応援プロジェクトのブース展示を行いました。

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産業祭りの出展は今年で2回目。今年は町役場の産業振興課と環境保全課とともに進めているはコア活動の土壌保全対策の取組みを中心に展示しました。ブースの展示を見に来て下さった方は、「去年も出展していましたね」と話しかけてくださる方や、「自分の圃場にベチバーを植えたい」と役場に問い合わせをしたという方、「圃場から流れる肥料や農薬の影響も心配だ」と話してくださる方など、去年よりも展示をじっくり見て話をして下さる方が多くいらっしゃいました。

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そしてブースには久米島小学校5年生が授業で制作した「儀間川の今と昔の地図」も展示し、11時からブースで発表会を開催しました。この日は久米島小学校野球部が決勝戦に進み試合が重なってしまったので野球部部員不在の中でしたが(なんと完全試合で優勝したそうです!)、代役を立てて見事な発表をしてくれました。この発表会には町長・副町長・教育委員長をはじめとして、20名以上の方々が見に来てくださいました。

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アンケートには、「地図最高!子どもたちの努力に拍手」「自分が知らないことがたくさんありました。」「今回の発表をしてくれたことに感謝したいと強く思いました。ありがとう。」「一人一人が地域の川について調べる活動を通じて、地元の良さに気付くことができていた。」「総合的学習で勉強したことをこのように多くの人が集まる場で発表することは地域への還元という意味でも意義が大きいと思う。」などたくさんの意見をいただきました。

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これから久米島では製糖期を迎え、サトウキビの収穫がはじまります。今回の発表で子どもたちが守りたいと訴えた儀間川流域の土壌保全対策として、農地からの赤土の流出削減対策を、農家の方々の協力を呼びかけつつ、地域の団体や久米島町役場の産業振興課・環境保全課とともに、より積極的に進めていきたいと思います。


(国立環境研究所 浪崎直子・石原光則 WWFジャパン 権田雅之)
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2011.12.04島の学校@久米島「環境保全プログラム」終了

2011年12月4日(日)、NPO法人島の学校@久米島との共同企画で、修学旅行生を対象とした「環境保全プログラム」を実施しました。

島の学校@久米島は、久米島で島外からの旅行者や修学旅行生を対象とした体験プログラムを提供している団体で、今回、応援プロジェクトとの共同プログラムとして、京都の高校生10名を対象に「修学旅行・学生団体対象の環境保全活動体験プログラム」を実施しました。

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まずは島の学校の小川さんにマングローブやそこに棲む生き物などを解説いただきながら、儀間川の下流から河口域に向けて歩きました。河口域では、サンゴ礁が作った真っ白な砂と、河から流れる赤土が混じった砂の色を比べたり、赤土が川や海の生きものに与える影響について解説いただきました。

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その後、車で川の上流にある圃場に移動し、実際に赤土流出防止対策の一つである、グリーンベルト(ベチバーの植え付け)設置作業を体験しました。ここでは、社団法人久米島の海を守る会の田場さんから、久米島は昔、皇族への献上米を作っていたほど水のきれいで豊かな米所だったこと、農業形態の変化に伴い赤土流出の問題が発生していること、海を守る会が儀間川で赤土調査を最近はじめたことなども話していただきました。また海を守る会の日比野さんからベチバー植え付けの方法を教えていただいた後に、実際にみんなでベチバーの植え付けを体験しました。様子を見に来てくださった圃場の持ち主の方が、「ここに植わっているシークワーサー食べていいよー」との声に、高校生たちはその場でもぎ取り、口に頬張り、にっこり笑顔。両手いっぱいにシークワーサーを手に入れていたツワモノまでいました。

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今回のプログラムを通じて、参加してくれた10名の修学旅行生が、海・川・畑のつながりや赤土の自然環境への影響を肌で感じ、沖縄の環境保全を考える機会になってくれる事を期待しています。

今後、久米島応援プロジェクトでは、島の学校@久米島の環境保全体験プログラムを継続して島外の方々に島の自然を知っていただくとともに、地元の方の協力や理解をえならが、環境保全活動をテーマにしたさまざまなプログラムの拡大を支援していきます。

( 国立環境研究所 浪崎直子、 WWFジャパン 権田雅之)
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